負の恋愛スパイラルを抜け出すきっかけは自分で作る

私には高校三年の頃から社会人二年目まで付き合っていた彼氏がいました。

彼は最後の体育祭で応援団長をやっていて、馬鹿だけどまっすぐな彼に一目惚れした私は告白し、彼も私を気に入っていたらしく、すぐに付き合い始め、本当に青春そのものでした。

大学は別々の予定でしたが、私が志望大学に落ちたため学部は違うけど同じ大学へ。

このままずっと、平凡だけどささやかに、幸せに、そしていつか結婚するのだろうなと、お互い思っていました。

就活をきっかけに歯車が狂う

彼は明らかに就活に失敗していて、私は書類を出した会社に全て内定をもらいました。

彼は苦し紛れに取った中小企業の内定が一つあり、そこへ就職。

私は大手企業の営業として就職しました。

新入社員の中ではどんどんノルマをあげていく私と、週末のデートでは契約を取れないと営業先の愚痴を言う彼。

内容もたかがしれているような愚痴で、子どものようでした。

もちろんお給料も全く違いました。

薄々気づいているのか、自分と私との格差に、彼の大きすぎるプライドが邪魔をして度々嫌味を言ってくるようにもなりました。

私には彼しかいない、と同時に彼には私しかいないと思っていたので、彼が自信を失わないよう、そして私のことを捨てないよう、必死で機嫌取りをし、金銭的にも尽くしました。

別れのきっかけを自分で作る

一年目の頃はそれで我慢していましたが、二年目ともなると自分にも余裕が出てきて、彼以外にもいいひとがいるのではないか、と思う日が増えていきました。

彼は逆で、とにかく金がない、金がない、と一向に成長が見られず、私達の関係が終わるなんて微塵も考えていない様子でした。

高校の友達などは結婚していきますが、彼との結婚はないな、と思い始めた頃。

一度遊ぼうよ、と前々から連絡が来ていた男友達と会い、そのまま一夜を共に過ごして朝帰りをしました。

隠し事をするよりも、彼にきちんと話し、これをきっかけに別れられたら、もしくは少しは関係に変化があればと思い、浮気を白状しました。

すると彼の反応はまるで違いました。

泣くわ、喚くわ、お前がいないとだめなんだ、とヒステリックに叫んだあとで、

「このあばずれ!」

と、私の髪の毛を引っ張り本棚へぶつけ、お腹を思いっきり蹴りました。

私の中にすっと冷たいものが走り、一気に興ざめし、別れました。

その後も彼の執拗な復縁の連絡は絶えず、私はこんな人と付き合っていたのかと冷静になり、着信拒否をして、もちろん浮気相手は一夜限りだとはいえ連絡はもう取らないで、しばらく恋愛をやめることにしました。

そう心機一転しようと思った頃に部署移動、営業から広報へ。

負のスパイラルから抜けだせた

仕事一本で生きてみようと思い、仕事が終わるとまっすぐ家に帰り自炊をして勉強をして、遅くとも12時には寝て朝6時に起きるという、規則正しい生活を送りつづけました。

そんな生活が一年を過ぎた頃、前営業先に伺っていた取引先の方から個人的に連絡が。

部署移動したのでご挨拶に伺ったことをきっかけに交換した番号を、私自身忘れていました。

一度食事に行きましょうとなり、完全に仕事一本だった私には久々のお食事会だったのですが、彼のスマートなエスコートにすっかりリラックスして、お互い意気投合し一週間後にまたデートをして、その一か月後には結婚を前提としたお付き合いを始めました。

彼は商社マンで、お金にゆとりがあります。

同じ同い年の元彼に比べたら、天と地との差で、男性の1と100を見たような気分になりました。

私は仕事一本の経緯もあったので会社からもいいポジションをいただき、今の彼とのめぐりあわせも運命のようで、今は仕事も恋愛もうまくいって幸せな日々です。

あの時思い切って浮気してみてよかったな、と今ではいいきっかけだったとも思っています。